インクリボンの交換の仕方 ――基本的なタイプライターの使い方 II

タイプライターネタっていうのは、マニアックゆえにコメントはあまりつかないけど、何気にまとまったアクセスがあるので、好きな方がおられるんでしょうね。そういう人たちに応えられているのかはわかりませんが……。
 私の方も新しいタイプライターも手に入ったことですし、今回はタイプライターの使い方、基本編その2『インクリボンの交換の仕方』始まります。


 インクリボンは紙箱やTin(ブリキ)缶に入れられて販売されています(いました?)。
今、購入できるのは、ほぼ紙箱入りのだけです。Tin缶は一昔前に使われていたもので。入手できても使えるか怪しいヴィンテージです。(これはオークションで競り落とした時のオマケ)



 開けるとこんな感じ。紙箱のインクリボンはプラスチック製のスプール(巻筒)にまかれたインクリボンがビニールパックされてます。現代的! Tin缶の方はスプールも金属製。今、金属製のスプールに巻かれたリボンは売っているのだろうか?



インクリボンは以下の店で手に入ります
尾河商会さん
http://www.ogawa-shokai.com/
イケマン楽天市場店さん(タイプライターリボンで商品検索)
http://search.rakuten.co.jp/search/inshop-mall/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%9C%E3%83%B3/-/sid.231275-st.A
ひかり事務機株式会社さん
http://www.hikari-jimuki.co.jp/ などで取り扱っています。




 では交換しましょう。まずは交換するタイプライターを用意します。



 最初にトップカバーを外します(機種によってはトップカバーの付いていないものもあります)。



 スプールの留めネジ(機種によってはナット)を外し、



 空のスプールを用意します(これはオリベッティの初期装備の金属製スプール)



 スプールの中央にフックがついてます。



新しいリボンを開け取り出すと、リボンに穴が開いていますので

フックにひっかけます。
 インクリボンは、主にナイロン製の生地(木綿や絹も過去に存在した)にカーボン・インクがしみこませてあるモノです。色は基本は黒もしくは黒・赤二色。他にも青、緑、茶、紫なその色も存在します(英国・米国などでまだ売っているようです、入手には個人輸入になると思います)

 機種によってはスプールの幅が合わないモノもあるので、その場合スプールはそのままで、リボンだけを巻き替えましょう。リボン自体の幅は1/2インチ(1.3cm)長さ12ヤード(10.97m)が標準規格ですので、スプールが合わずともリボンは使えます。
 それに、最近のはプラスチック製で安っぽく趣が無いので、コレクション、オブジェとしての使用の場合。後々手放す場合は、初期装備の金属性のスプールのまま巻き替える形で使用する方が良いでしょう。取引・落札価格が上がるかもしれません。(ここでは今回は使い方のレクチャーなので、巻き替えずプラスチックのまま装着しています)


 それでは装着しましょう。ニ色リボンの場合、赤いインクが下になるようにします。

リボンを中央のリボンバイブレータと、巻取り用の金具に通します。

リボンがちゃんと装着されたら、たるみを取りリボンを軽く張ります。

 こんな感じ。



 スプール留めネジで固定し、トップカバーをかぶせたら作業は完了です。



 試し打ちして、ちゃんと字が印字されるかチェックしましょう。交換したばかりは、あまり力を入れずに打ってもきれいに字が印字されます。まだ、インクリボンは手に入りますので、機種にこだわらす、単純に筆記具として使用したい方は、捨て値で取引されている機種をオークションで競り落とし、インクリボンを取り換えて使用するのがよろしいでしょう。
 使う気になれば、まだ現役で使える筆記具です。タイプライターっていいものですよ。それではまた。