犬溶接マン……もとい HITMAN 一巻。



ここ数年、アメコミとは殆んどご無沙汰だった。全然読んでないわけではないのだが、一時期の出版されたら、とりあえず買うという事をしなくなった。一昔前は邦訳は数か月に一冊出ればいいレベルだった。買い逃すとプレミアが付くし、増刷はまずない。それに飢えていた。とりあえず、興味のないシリーズでもアメコミや海外コミックスなら買った。それくらいのめり込んだ。しかし、WATCHMENが再版されたあたりから邦訳ブームが起こり、出版された全作品追うなんて狂気の沙汰みたいになってしまった。何と言うか隔世の感がある。
 これは、ちょっと前にTwitterで犬溶接マンが話題になっていたアメリカンコミックHITMANの邦訳である。個人的にはDCユニバースで舞台がバットマンゴッサム・シティーだったので、すんなりと世界に没入できた。
 まして、スーパーヒーロー物のクライム・コミックである。個人的にに大好物なタイプの作品でした。ページ数も384ページの大ボリューム。
 この作品はバットマンなどのスーパーヒーローがいるゴッサム・シティを舞台に。ヒットマンこと、超人専門の殺し屋、トミー・モナハンが依頼によって超人を殺しに行ったり、逆にやられたり、と言った結構しっかりしたガンアクションものの作品です。割とハードボイルド風味が入っていてストーリーは結構頑丈。
 特に二話目のTen Thousand Buletts (テン・サウザンド・バレッツ)は最高だ! Part1から4まであるが、展開が素晴らしい。ハードボイルドめいた空気感がさらに、ストーリーのテンポを加速させる。もうそれだけでお腹一杯。

 さらにtwitterで話題となった作品の中で出てくる三流ヒーローチーム、セクション8が個性派勢揃い。「犬溶接マン(ドッグ・ウェルダー)」「窓から投げ捨てるマン(デフェネストレーター)」「誤射マン(フレンドリー・ファイア)」「フランス人マン(ジャン・ドゥ・バトン)」「変態性欲マン(ブエノ・エクセレンテ)」「酔って酒瓶で頭を殴るマン(シックス・パック)」「震えるマン(シェイクス)」「痰吐くマン(フレムジェム)」などアレなヒーローの活躍もなかなか面白い。
 3150円(税込)というお値段ながら、それ以上の価値がある。いや、俺にはあったと言った方がいいな。読んで後悔はない。それだけの面白さは保証しよう。
 これは買った方がいい。絶対。オススメ。
 特にSIN CITYとか好きな人は買え。と言うかSIN CITYも邦訳続き出せ。俺は待ってるんだ。そんなかんじでいい作品でした。