黒歴史の話

人間生きていれば、人は何かしら黒歴史の一つや二つ持っている物である。きっとそれを恥と思ってはいけないのだろう。






この写真は私が初めて作った、オフセット本であり同人誌です。タイトルは『私には得ることの出来ない何か』行ってしまえば、これも黒歴史の一つである。

作ってからもう六、七年経ってしまいます。いやはや時の流れは早い。これ作ったの、まだ二十歳ですぜ。表紙書いていただいた絵師のあちゅみ杏仁君なんか、まだ名前がいちご杏仁ですぜ。

おまけに六年前の自分は何故か金髪ロリの吸血鬼が出てくるお話なんかを書いていやがります。
金髪。
幼女。
吸血鬼。
笑ってちょうだい今日もまた。誰にも遠慮はいりません。

その三点セットは必ず誰かしら踏む地雷ですね。ああ、はずかしい。外面は、友人が頑張ってくれたのでまだ見られますが、本文は一ページめくるごとにツラいツラい。他の人が見たら『ふーん』で済むかも知れませんが、自分の文章という奴は悪夢。

おまけに今の文体と違うし、あの頃は、文章のボリューム意識して強迫観念あったせいか内容のわりに六十ページというエゲツナイ量。描写に無駄が多いし、終わり方も……

同人誌を作るきっかけってのは案外いい加減なもので、大学の同期の友人がやりだしたことで、案外同人誌って作るの簡単なんじゃね? と思って行動にうつしちゃっただけで、初めてなのにオフセット、オリジナル、さらに言えば小説ですよ。今思えば自殺行為にもほどがある。

当時の俺、いい度胸しています。ホントに……。本文ワード組、モノクロレーザーで原本印刷、直接入稿。とかでよく頑張りましたよ。その時かったレーザープリンターは今でも現役で、コピー誌作るのに役に立っております。

おまけに初めてのイベントで50部刷って13冊売るというビギナーズラック(オリジナル小説というジャンルから考えると、普通あり得ない)をかましまして、まあ……そのせいかは知りませんが数年後、かなり痛い目似合うんですが、それはまた別の話。

在庫の方も、友人に10冊くらいあげたりして配ったりしたので、不良在庫として残っているのも20冊以下です。そういう意味ではある意味ラッキーな本なのかもしれません。

何で今更、こんなものを引っ張り出したかというと、初心に戻ってリメイクというのを使用かと考えています。正月休みダラダラ過ごしていたら眠れなくなっていたら、急に頭の中にインスピレーションが発生し、今ならどうにかリメイクできるんじゃね? とおもってしまったわけで、最近、原稿書きも滞っているのけど、小説は書きたくてたまらないので、リハビリの様なものです。

いくら恥ずかしくても、自分の歩んできた歴史を否定しちゃいけない。そういう事なんでしょう。