同人誌つくってます(表紙とかデザインとかについて)

今回のカバーデザインはこんな感じです。センスがある方ではないけど、デザインの方向として、裏表紙はハードボイルドやノワール系にありそうな配色でまとめてみました。実際に印刷したときに発色がどう出るか不安だけど。


今回は余裕をもってスケジュールを組んだおかげで、ほぼ八割方完成しているので来週あたりには入稿できているはずです。

自分が小説を書くフィールドとして同人誌を選んでいるのは、小説の本文だけでなく、文章を刻む書体や更にそれを包む装丁もふくめ『本』という物を作れるからというのが一番の理由。自分の理想に近付けた形態で物語を提供出来るという所もあって、自分は同人誌を選んでいる気がします。

毎回、コンセプトを作って作業に入るタイプなので、どういう事がやりたいってのが自分でわかってるってのもあるかもしれない。

その他にも、出版社の新人賞の規定枚数書けないし、文章上手くないので正攻法で攻めるのは難しそうだなと思っていたりというのもあったんですが、自分には運よく創作同人のフィールドがあった。DTPが一般化した事で、金さえ払えば、商業印刷と同程度、場合によってはそれ以上の本が作れるようになったってのが自分にとって有利に働きました。元々本というメディアが好きなので、じぶんで作りたい本のイメージがいろいろあったってのもある。

装丁に対する意識ってのは、同人作家(漫画・小説、その他)によってもかなり意識の差があるとは思うんですが、でもどんな創作物にも意図はあると思います。それに対する思いの強さとか濃さが違うだけで表現したいものがある人は、こんな感じで魅せたいってイメージはいつも持っているはず。

こういう編集、デザイン、在庫管理……etc. の同人の上での雑用は、仕事と違い趣味の領域なので当事者感覚の温度差に差が出てしまうので、他の人をあまり頼ることできないし、やれることは全部自分でやらなければいけないけど、これが案外、性に合っていたようで、なんやかんやで八年位続けられてますね。運良く絵師さんにも恵まれたりできたのでホント助かってます。

書きたいことは沢山あるし、時間には限りがあるし、書けるときに書いて自分の書いているものを外に表現したい。ってのがなによりもありますから、自分にとって同人は何かを表現するために運よく与えられたフィールドです。

自分は専門的なスペシャリストにはなれないけど、一通りのことはできるジェネラリストくらいにはなれてるんじゃないかな。

ISBNを取れないとか、流通が制限されるという弱点はあるけれど、大昔の本なんか、同人と同じようなもんだし、とりあえず俺は、小説を書きたい。そして、本を作りたい。何よりも頭の中のことを表現したい。それだけなので結構満足してます。本を刷るたびに赤字なのが痛いけど。

印刷所を選ぶとき自分が一番重要資するのは、『用紙』と『装丁のオプション』だったりします。特に自分の場合は、どんな内容の本かってのを決めたら、それに合うように同人誌のデザインを考える方です。まあ、こっちもそんなに予算はかけられないので、現時点では印刷所のセットパックを使って、自分の理想像にどれだけ近づけるか。って感じなんですけどね。

小説の場合、同人誌だと自分の中の意識では洋書ペーパーバックの装丁を参考に作ることが多いです。ダストジャケット(カバー)が無いという事を前提に考えると、結構参考になることが多いです。ただ、横組前提の文字と、縦横や、漢字と仮名を組み合わせる文字では、文字やロゴのデザインが難しいという部分はあって、完全に参考にできるってわけでもないんだけど。

でもやっぱり何より読者がどう読んでくれるかが一番です。表現するのは自分の為だけじゃなく、それを読んでくれる人の為にあると思ってます。今回も少しでも、自分の本が面白いと思ってもらえたら嬉しいなぁ。

入稿終わったら、ブロマガにも、順次エピソードは公開していくのでお楽しみに。気に入ってくれたら、イベントでも通販でもいいんで本を買ってくれると助かります。読者あっての小説ですからね。